有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の違い
有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅は、似ているところも多く、その違いが分かりにくい面があります。一言でその違いを表すのは難しいですが、有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅は、以下のように基準や特徴に違いがあります。
有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の違い
契約方法
有料老人ホーム
主として利用権契約
サービス付き高齢者向け住宅
主として賃貸借契約
利用料の支払い方式
有料老人ホーム
前払金方式のところが多く、返還金のトラブルに注意が必要
サービス付き高齢者向け住宅
一般的に月払い方式
居室面積
有料老人ホーム
13㎡以上(東京都)
サービス付き高齢者向け住宅
原則25㎡以上
最低限の生活支援サービス
有料老人ホーム
食事、介護、家事、健康管理のいずれかを行えば有料老人ホームに該当
*これらのサービスを提供している場合、老人福祉法の有料老人ホームに当たりますが、サービス付き高齢者向け住宅に登録した場合、有料老人ホームの届出義務は課されないという関係にあります。
サービス付き高齢者向け住宅
緊急時対応(東京都)・安否確認・生活相談を行うことが登録要件
*登録要件ではありませんが、ほとんどのサービス付き高齢者向け住宅では食事が提供されています。
事業を行う際の行政への手続
有料老人ホーム
届出(義務)【老人福祉法】
指針に基準はあるが、基準を満たしていないホームにも届出義務がある。
サービス付き高齢者向け住宅
登録(任意)【高齢者の居住の安定確保に関する法律】
一定基準を満たさなければ登録できない。
介護サービス
有料老人ホーム
○介護付(特定施設入居者生活介護)
介護付の場合、介護保険法の基準を満たすことが必要
○住宅型(介護保険は外部サービスを利用)
住宅・ホームごとに提供される介護サ ービ スは 異なり、自由にサービスを選択すること
ができる。
サービス付き高齢者向け住宅
○介護付(特定施設入居者生活介護)
介護付の場合、介護保険法の基準を満たすことが必要
○住宅型(介護保険は外部サービスを利用)
住宅・ホームごとに提供される介護サ ービ スは 異なり、自由にサービスを選択すること
ができる。
生活について
有料老人ホーム
- 居室は個室だが、共同生活の要素が強く、協調的な暮らし
- 管理的ではあるが安心度は高い。
サービス付き高齢者向け住宅
- プライバシーがより重視されており、自立的・自律的な暮らし
- 自己責任のもと自由度の高い生活
居室移動や住み替え
有料老人ホーム
- 介護付有料老人ホームでは、原則、どの居室でも一体的な介護を受けることが可能。ただし、ホームによっては、要介護度が重度化した際に、介護専用居室等への移動があり得る。
サービス付き高齢者向け住宅
- 原則として借地借家法により、契約した住戸での継続居住が保障される。
- 要介護度が重度化した時等は、再度住み替えが必要となる場合がある。
両者の違いの概要を示しましたが、有料老人ホームもサービス付き高齢者向け住宅も個々に違いがあります。最終的に選ぶ際には、複数のホーム・住宅の情報を集め、しっかりと説明を受けて比較検討し、最適な住まいを見つけましょう。

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